自動車を購入すると任意保険に加入するのが一般的ですが、任意保険に加入・更新する時に迷うのが「車両保険」です。
その最も大きな理由は、保険料が他の保障に対する保険料より数段高くなっていることです。
車両保険には加入義務が無いため、加入するかどうかは本人の価値観次第です。
ただ、車両保険に加入していないと、仮に全損事故を起こした場合、自動車が無いのにマイカーローンだけを払い続けることになりかねません。
車両保険のメリット
車両保険のメリットは交通事故による自動車の損傷だけではなく、不可抗力で受けた損害に対しても補償を受けられることです。
火災や台風、いたずらなどによって受けた損傷に対しても保険金が支払われます。
そして、車両保険のメリットには盗難に対する補償があります。
実は、毎年2万台以上の車が盗まれるという事件が起きています。
そして、車上荒らしは10万件を超えています。
このような被害があった時でも補償してもらえるのが車両保険です。
例えば、駐車場に駐車している時に車上荒らしに遭ったとします。
その場合は、窓ガラスを割られた車自体の損害や、車に装着されていたカーナビなどを盗まれるという損害が発生します。
このような際に、車や装着品の損害を保険金によって補償してもらえます。
補償の対象
車両保険で補償されるのは、カーナビやオーディオ、ETC、タイヤなどの装着品(車に固定されている付属品)の被害です。
車の中に置いてあったカメラやゴルフ用品、現金などの身の回り品や所持品は補償の対象外です。
装着が条件であるため、トランクにあったタイヤが盗まれても保険金はおりません。
ちなみに、自動車本体が盗まれた場合は、規定日数(60日など)以上経っても発見されないと保険金が支払われます。
また、保険金が支払われた後に発見されても、保険金を返還する必要はありません。
補償における評価額
車両保険で補償されるのは評価額までです。
車の評価額は年数と共に減価償却されていきます。
仮に、300万円で購入した車でも2年目になると250万円、10年経つと50万円ということが当たり前になっています。
つまり、購入した時点の車両価格が補償の対象額になるわけではありません。
また、評価額は人気とは関係ないため、市場で人気の高い車だからといって、評価額が上がることはありません。
従って、事故における修理費用によっては、修理額の一部しか保険金で下りない場合があります。
まとめ
車両保険は自分で支払うことになった車の損害額を保険金で補償してもらうものです。
車対車の事故では、自分の責任割合の修理費用は自分で負担しなければなりません。
自損事故の場合は修理費用全額が自己負担となります。
その場合の修理費用を賄ってくれるのが車両保険です。
また、車両保険は火災や台風などの自然災害による損害、いたずらや盗難による損害も補償されます。
車の購入価格や使用年数を考慮し、費用対効果を判断した上で車両保険への加入を決めることが必要です。